○旅費計算に係る航空賃の取り扱いについて
平成19年6月27日
事務連絡
職員各位
企業局長 山田勝久
公務出張の際の旅費については、企業職員の旅費に関する規程に基づき、その規定の範囲内で運用しているところですが、航空賃に関しては運賃制度が多種多様化し、基本的規定の趣旨と運用の間に乖離が生じております。
つきましては、旅費支出のより一層の透明性の確保を図るため、下記のとおり航空賃の取り扱いを変更することといたしましたので、ご留意をお願いいたします。
記
1 変更点
航空賃については、規定の「現に支払った旅客運賃による」こととされており、従来は利用料金が最も低廉な運賃を設定する航空会社の普通運賃を支給しておりましたが、近年は同一路線においても購入時期により多種の割引制度が設定されるようになり、又これらの制度が広く普及していることを鑑み、現に購入した実額を支給することとします。
また、航空賃の実額支給化に併せて、航空運賃と宿泊料等がセットになったパック旅行を利用する場合には、当該パック料金を基本に旅費を支給することといたします。
2 実施時期
平成19年7月1日以降の出張命令から適用開始といたします。
航空賃の取り扱いについて
1 支給方法
(1) 直接航空券を購入する場合
用務に支障の無いように往復割引や早割などの割引航空運賃を利用し、最も低廉である航空券を購入する様にしてください。
ア 旅費の計算式
航空運賃+航空機以外の交通機関利用運賃+宿泊料+日当
イ 請求方法
割引運賃で概算請求する場合には、その額を証明する見積書、又は客観的に代金を把握することが可能であればパンフレット等を添付することとします。日程等の都合により、やむを得ず普通運賃で概算請求する場合には証明書類の提出は不要です。
(2) パック旅行を利用した場合
パック旅行は、航空機利用とホテル宿泊や食事代をセットにすることにより、旅行代金を大幅に割り引く旅行会社の企画商品であり、航空賃と宿泊料等の金額の内訳は明らかにされないものです。
パック旅行を公務出張に利用する場合の航空賃については、仮に見積書等に内訳の記載がある場合においても、パック旅行代金に食事料相当額を加算した額(以下「旅費計算上のパック料金」とします)から企業職員の旅費に関する規程(以下「規程」という)別表第1に定める定額の宿泊料を控除した残額を航空賃とみなして支給することとします。
※ 食事料相当額は規程別表1に規定する日当を基礎とし、朝食4/10、夕食6/10の割合で算出したものであり、下記のとおりとなります。このうちパック料金に含まれない朝食又は夕食が加算の対象となります。
区分 | 日当 (1日につき) | 朝食 (日当の4/10) | 夕食 (日当の6/10) |
企業長 | 2,500円 | 1,000円 | 1,500円 |
副企業長 | 2,500円 | 1,000円 | 1,500円 |
企業職員 | 2,000円 | 800円 | 1,200円 |
ア パック料金の利用確認
(1)の直接航空券を購入した場合の例による航空賃に規程別表1に規定する宿泊料を加えた額と比較して、旅費計算上のパック料金の額が低廉である場合に利用することとします。
[利用確認の例]
※ 企業職員が1泊2日東京出張の場合(朝食付き48,000円のパックを利用)
① 通常計算による旅費支給額を積算
用務に支障なく利用でき、最も低廉である航空運賃を確認し、その額と規程別表1に定める宿泊料を合算した額
航空運賃 43,400円(AIR-DO往復割引)+宿泊料13,000円=56,400円
② 旅費計算上のパック料金を積算
本来のパック料金48,000円+夕食相当額1,920円=49,920円
③ 比較
上記①で算出した額より②で算出した額が低廉なので、当該パック料金を利用します。
①の金額56,400円≧②の金額49,920円
※ 旅費内訳明細書に記載する際の内訳について
利用確認例によるパック料金の場合
A 旅費計算上のパック料金
本来のパック料金48,000円+夕食相当額1,920円(日当の6/10)=49,920円
B 宿泊料(規程別表1で定める定額)
13,000円→宿泊料として記載
C 航空賃としてみなす金額(A-B)
49,920円-13,000円=36,920円(片道18,460円)→航空賃として記載
※ ただし、宿泊料の除算後にみなし航空賃がマイナスになる場合は、他の宿泊を伴う出張との均衡と宿泊料を定額と定めていることから、航空賃を0円とし、宿泊料を定額で支給します。
イ 旅費の計算式
旅費計算上のパック料金+航空機以外の交通機関利用運賃+日当
ウ 請求方法
(1)の直接航空券を購入した場合の例に同じ
2 精算方法
航空機を利用する全ての出張旅費について、旅行終了後、航空会社や旅行会社等の発行する領収書と、搭乗を確認するための航空券の半券を必ず添付し、精算を行うこととします。
概算請求後に航空賃の変更が生じた場合は、過不足額の精算(追給及び戻入)を行うものとします。
領収書は、旅行者名、搭乗区間、航空会社名及び運賃が明記されたものとし、パック料金を利用した場合は、当該パック料金及びそれに含まれるもの(朝・夕食の有無等)が明記されているものとします。
なお、クラスJ(JAL)、スーパーシートプレミアム(ANA)などの特別席料金は旅客運賃に含まれないため、旅費計算の対象としません。仮に利用した場合は、航空賃またはパック料金から当該料金を差し引いた金額に基づいて精算を行ってください。
3 予約した便の変更等に係る費用の取り扱い
割引航空運賃の利用において、予約便を変更又は取り消す場合には、取消手数料や払戻手数料(以下「取消手数料等」という)が必要となる場合があるため、利用に当たっては十分留意してください。
なお、出張命令等の変更又は取り消しにより、やむを得ず予約便を変更又は取り消した場合については、旅行者が支払った取消手数料等を支給できるものとしますが、当該取消手数料等を支払ったことが確認できる書類を添付して請求を行ってください。