○緊急修繕等事務取扱要綱
令和4年8月22日
(趣旨)
第1条 桂沢水道企業団(以下「企業団」という。)が運営する水道用水供給事業において、地震をはじめとした自然災害や経年的な劣化等により水道施設等が被災した場合(以下「被災等」という。)は、住民の生活や産業活動に深刻な影響を及ぼすだけでなく、被害の拡大や二次災害の発生により、インフラ施設などへ重大な支障を及ぼすことも想定されることから、直ちに緊急対応を行うことで迅速な復旧や被害拡大の防止を図ることが重要となってくる。このため、本要綱では被災等により事前に設計及び積算することが困難な場合において、桂沢水道企業団契約規程の一部を簡略化し、緊急的な修繕等(以下「緊急修繕等」という。)を実施することが可能な体制整備を図るものとする。
(定義)
第2条 この要綱において「緊急修繕等」とは、水道施設等の被災等により直ちに修繕等を行う必要性を水道技術管理者が認めたものを言い、その対象を以下に限定する。
(1) 水道用水の供給若しくは運転管理に影響を及ぼすもの、又はそのおそれがあるもの。
(2) 被害の拡大、又は二次災害が発生するおそれがあるもの。
(3) 周囲の住民やインフラ施設に影響を及ぼすもの、又はそのおそれがあるもの。
(4) 被災等の発生における原因に関する調査、応急的な対処方法の検討、緊急工事に係る工法の検討などのためにおこなう業務。なお、当該業務を行う場合は、「緊急修繕等」を「緊急業務等」に、「着工」を「着手」に、「工事」を「業務」に、「現場代理人」を「業務処理責任者」に、「起工」を「起案」に読み替え、本要綱を運用するものとする。
(適用)
第3条 緊急修繕等は、直ちに作業を行う必要があるため、その契約手続についても、緊急性を考慮し、作業量を最小限に限定することから、必要となる運用を定めるものである。
(1) 緊急修繕等の契約行為は速やかに行う必要があるため、地方自治法施行令第167条の2第1項第5号(緊急の必要により競争入札に付すことができないとき)を想定し、透明性、公平性に配慮した手続を定める。
(2) 被災等に起因する修繕等であっても、直ちに着工する必要がない場合、又は事前に見積書を徴収するなどして契約金額を決定することができる場合にあっては、この手続は適用しない。
(緊急修繕等業者の選定)
第4条 緊急修繕等における契約の相手方(以下「緊急修繕等業者」という。)は、競争入札参加資格者名簿(以下「有資格者名簿」という。)に登録されている者の中から、あらかじめ作成した「緊急修繕等候補者名簿」のうち、当該緊急修繕等に対応する工事等の種別及び建設業の許可等を有する者の中から選定するものとする。ただし、格付等級のある工事種別にあっても、当該修繕等の規模に対応した等級区分にかかわらず緊急修繕等業者を選定することができるものとする。
2 緊急修繕等候補者名簿の作成は、原則として有資格者名簿を更新した年度末までに行い、緊急修繕等候補者名簿の作成後から競争入札参加資格期限までを有効期限とする。ただし、やむを得ない事情により選定作業に遅れが生じた場合など、新しい名簿を作成するまでの間は、従前の名簿を有効とする。
(緊急修繕等の発注)
第5条 緊急修繕等を実施する場合は、次に定めるところにより発注するものとする。
(1) 水道技術管理者が緊急修繕等を実施する必要があると認めるときは、修繕等担当課が、現場の位置、地形、工法及び必要な施工能力等を勘案し、緊急修繕等業者を直ちに選定し、庶務課が、緊急修繕等の承諾の可否について照会し、応諾のあった緊急修繕等業者に対して状況等を記載した緊急修繕等依頼書により依頼するものとする。
(2) 前号の依頼に対して緊急修繕等業者から着工日及び現場代理人等を記載した承諾書の提出を受けたときは、直ちに緊急修繕等に着工させる。
(3) 庶務課は、当該緊急修繕等の着工後、桂沢水道企業団契約規程による随意契約に関する規定に基づき緊急修繕等業者から見積書を徴収し、見積り内容を審査したうえで緊急修繕等実施の起工を行い、その金額区分による決裁を受け、契約手続を行う。
2 庶務課は、緊急に実施する必要があり、書面による依頼を行うことが困難なとき(これにより被害が拡大するおそれがあるときを含む。)は、前項の規定にかかわらず、選定した緊急修繕等業者に対して電話等により緊急修繕等を依頼することができる。この場合、緊急修繕等業者の承諾後速やかに依頼書及び承諾書を取り交わすものとし、当該依頼書及び承諾書には、電話等による承諾日を併記するものとする。
(緊急修繕等に係る事務局)
第6条 緊急修繕等候補者名簿及び緊急修繕等の契約締結に係る資料は、庶務課が作成するものとし、修繕等担当課が補助に当たる。
(その他)
第7条 この要綱に定めのない事項は、庶務課を窓口として処理に当たるものとする。
附則
この要綱は、令和4年9月1日から施行する。