○桂沢水道企業団長期継続契約を締結することができる契約を定める条例の運用要領
平成19年11月13日
(趣旨)
第1条 この要領は、桂沢水道企業団長期継続契約を締結することができる契約を定める条例(以下「条例」という。)に係る運用の基準等に関し、必要な事項を定める。
(条例第2条第1関係)
第2条 対象契約は物品のリース契約とする。リース契約とは、本企業団のために事業者が新たに物品を購入し、長期にわたって貸し付け、投資額を回収するものをいうものとする。ただし、以下の場合を含む。
(1) 機器等の保守を含むリース契約
(2) その他これに類するもの
(参考)対象契約にならないもの ■リース契約の定義にあてはまらないもの (例)応接用観葉植物などのレンタル ■耐用年数を経過したもの (例)リース切れした物品の再リース |
2 契約期間は対象物品の耐用年数等に基づき商慣習上定められるリース期間とする。
3 契約事務を行うにあたっては次の事項に留意する。
(1) 執行伺い
ア 契約期間
契約期間には、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であることを明記する。
イ 執行予定額
執行予定額には当年度執行予定額のほか、契約期間全体の金額も併記する。
ウ 契約方法及び決裁区分
契約期間全体の金額で判断する。
エ 予定価格
原則として月額で設定する。
(参考) 1 件名 コピー複合機の賃貸借契約 2 契約期間 平成20年7月1日から平成24年6月30日まで (地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約) 3 執行予定額 平成20年度執行予定額 945,000円 契約期間全体の執行予定額 5,040,000円 |
(2) 入札公告又は指名通知
入札公告等には賃借する全期間を記載するとともに、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であることを明記する。
(記載例) 賃貸借期間 平成 年 月 日から平成 年 月 日までとする。 この契約は、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であるため、本契約締結日の属する年度の翌年度以降において、支出予算の当該金額について、減額又は削除があった場合、甲は、この契約を解除することができる。 |
(3) 入札(見積)金額及び契約金額
原則として月額とする。
(4) 契約書
ア 契約書作成の要否
契約金額にかかわらず契約書を作成する。
イ 契約期間
契約期間には賃借する全期間を記載するとともに、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であることを明記する。
ウ 契約金額
契約金額は月額で表記する。
エ 契約条項の特記事項
予算の減額等による契約の変更等があり得る旨を記載する。
(記載例) 賃貸借期間 平成 年 月 日から平成 年 月 日までとする。 ただし、甲は、契約を締結する日の属する年度の翌年度以降において、この契約に係る支出予算について、減額又は削除があった場合には、この契約を解除することができる。この場合において、乙は、解除により生じた損害の賠償を請求することができない。 |
(条例第2条第2号関係)
第3条 対象契約は、次の3つの条件を全て満たす契約のうち、履行期間が複数年度に渡るものとする。
ア 「経常的かつ継続的なもの」
毎年繰り返し、切れ目なく履行が行われるもの
イ 「毎年度当初から役務の提供を受ける必要があるもの」
毎年度当初において、現に役務の提供を必要とするもの(最初の履行開始が年度当初ではない場合は、翌年度以降、毎年度当初において、現に役務の提供を必要とするもの)
ウ 「契約の相手方の準備期間を確保する必要があるもの」
契約の適切な履行のために資材・機材の調達や労働力確保、教育訓練期間などを要するもの
(想定される契約の例) 建物清掃、警備、電気・機械設備の保守管理、システム運用・保守 |
(対象契約にならないもの) ■ 年間を通じて経常的、継続的でない、臨時的、政策的なもの 催事等の企画運営、システム開発、調査委託など ■ 必ずしも年度当初から提供を受ける必要がないもの 害虫駆除、浄化槽清掃など ■ 契約の相手方の準備行為を要しないもの パソコンなどリース物品の保守委託、法律相談業務委託など ■ 地方自治法上の契約に該当しないもの 指定管理者の指定及びこれに基づく協定など |
2 契約期間は、3年程度を目安とし、原則5年を上限とする。設定にあたっては、技術革新の状況、事業継続の目途、減価償却期間及び経済変動などを勘案して適切に行うものとする。
3 契約事務を行うにあたっては次の事項に留意する。
(1) 執行伺い
ア 契約期間
契約期間には、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であることを明記するとともに履行期間を併記する。
イ 執行予定額
執行予定額には履行の始期の属する年度に係る執行予定額のほか、履行期間全体の金額も併記する。
ウ 契約方法及び決裁区分
契約期間全体の金額で判断する。
エ 予定価格
原則として年額又は月額で設定する。
オ 入札・契約締結の時期の特例
役務の提供を受ける契約において、最初の履行開始が年度当初となる場合は、当該年度予算成立前にその入札及び契約締結することができる。ただし、その時期は予算措置の裏付けの観点から、当該年度予算の内示後でなければならない。
この場合、履行期間に含まれない契約期間中は役務の提供を受けないため、この間の費用支払いは生じない。
(履行の始期が年度当初の場合) 1 件名 機械警備業務委託 2 契約期間 平成20年3月1日から平成23年3月31日まで (地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約) 3 履行期間 平成20年4月1日から平成23年3月31日まで 4 執行予定額 平成20年度執行額 252,000円 契約期間全体の執行予定額 756,000円 |
(2) 入札公告又は指名通知
入札公告等には長期継続契約であることを明記するとともに履行期間も併記する。
(例)契約期間 平成20年3月1日から平成23年3月31日まで (地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約) 履行期間 平成20年4月1日から平成23年3月31日まで |
(3) 入札(見積)金額及び契約金額
原則として年額又は月額とする。
(4) 契約書
ア 契約書作成の要否
契約金額にかかわらず契約書を作成する。
イ 契約期間
相手方の準備期間を含めた全期間を記載するとともに、地方自治法第234条の3に基づく長期継続契約であることを明記する。
ウ 履行期間の表記方法
複数年度にわたり役務の提供を受ける全期間を標記する。
エ 契約金額
原則として年額又は月額で表記する。
オ 契約条項の特記事項
(ア) 3(1)オに定める特例により契約を締結する場合は、履行期間の始期に属する年度かかる予算の議決を条件として契約が成立する旨を記載する。
(イ) 予算の減額等による契約の変更等があり得る旨を記載する。
(記載例) ■ 入札公告又は指名通知 平成○年度桂沢水道企業団水道事業会計予算のうち当該契約に係る予算が議決されなかった場合は、本件の入札及び契約手続きについて停止等を行うことができる。 ■契約書 第○条 甲は、平成○年度桂沢水道企業団水道事業会計予算のうち当該契約に係る予算が議決されなかった場合は、この契約を解除することができる。 |
(入札保証金、契約保証金及び違約金の額)
第4条 入札保証金、契約保証金及び違約金を算定する場合の基準額は、年数相当の金額とする。
(例)入札金額及び契約金額が月額の場合には、月額に12を乗じて得た金額 |
2 談合その他の不正行為があったときの損害賠償額の算定は、既支払額を対象とする。
附則
この要領は、条例公布の日から施行する。